鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

仙台土産

仙台では、色々な方にお目にかかった。舞踏家の森繁哉さんが山伏と聞いて驚いたが、言われてみればと納得もした。東北芸術工科大の院生の金子富之さんは才能が迸っていた。 画像は仙台土産。『てくり』、『下北 忘れえぬ人びと』、『みやぎ手仕事めぐり』、…

仙台の人

仙台に着いて、ホテルにチェックインする前に、駅前のロフトに入っているジュンク堂仙台店に行き、可愛い小冊子『みやぎ手仕事めぐり』(荒蝦夷)と岩手のミニコミ誌『てくり』十一号を買う。『みやぎ手仕事めぐり』は荒蝦夷の滝沢真喜子さんが取材して文章…

〈みち怪〉読者の集い(本番)

九月二十五日、仙台市の仙台文学館で開催された「〈みちのく怪談プロジェクト〉読者の集い」に行った。 午後五時頃に地下鉄台原駅に着き、台原森林公園を通って会場に向かったのだが、仙台文学館の案内看板に沿って脇道に入っていくと、うっそうとした雑木林…

映画祭の思い出

カナザワ映画祭で上映前に並んでいたら、映画祭のプログラムを持った人が「怪談ノ宴」の広告を見ながら、「これさ、『深夜金沢市内寺院にて開催予定』ってしか書いてなくて、なにやるんだよって思ってたら、チケットはあっという間に完売になってさ、なにや…

終宴。次は仙台へ

「怪談ノ宴2010 in 金沢」開催に尽力されたスタッフ、出演者の方々、お疲れ様でした。事故なく無事に終了して良かったです。せっかく前に出していただいて、早川書房から出る新刊の予告をさせていただいたのに、内容をうまく話せなくてすみません。「表…

怪談ノ宴2010

九月十九日、金沢市の長久寺で開催された『幽』イベント、「怪談ノ宴2010 in 金沢」に行った。 午後十時開場、十一時開演だが、カナザワ映画祭で映画を観てから行ったので、到着は開演の二十分前だった。控え室に山中温泉の「娘娘万頭(にゃあにゃあ・ま…

「上遠野伊豆」現代語訳

只野真葛『奥州ばなし』より 十五「上遠野伊豆」 主な登場人物の紹介。 上遠野伊豆:出豆とも。本編の主人公、禄八百石。 (橋本)正左衛門:継母が上遠野家の出身。不思議なことに興味があり、自分でも狐を使うようになったりしたいと考えている。『奥州ば…

ブラジルのスチームパンク

SFファン交流会(テーマは「もっと知りたい海外SF」)に行ったら、普段は交流のない人に『幽』の予告編(京極夏彦監督『怪談仕事人2010 〜霊障無用〜』の予告編のこと)見ましたと言われ、てのひら怪談作家の人と「はじめまして」と挨拶をした。 ブラジ…

「熊とり猿にとられしこと」現代語訳

只野真葛『奥州ばなし』より 五「熊とり猿にとられしこと」 これはあや子【筆者】がこちらに来た翌年にあったことです。二人組で熊を捕る狩人がありましたが、熊を求めて山を歩いていると、大木の根元に穴があって、その木の幹いちめんに爪でひっかいた跡が…

今年の『幽』イベント

今年の『幽』イベント「怪談ノ宴2010 in 金沢」は、九月十九日(日曜日)に開催されます。 会場は石川県金沢市寺町の長久寺、開場午後十時、開演午後十一時、終演(翌二十日)午前四時の予定となっております。 詳しくは公式サイトでご確認下さい。 http://w…

「七ヶ浜」現代語訳

只野真葛『奥州ばなし』より 四「七ヶ浜」 かつて文化年間【一八〇四〜一八一八】の初め、蝦夷松前で防人をされていた間のことです。七ヶ浜のうち、大須という所で(十五が浜、七ヶ浜などといって、またさらに小さな名前があり、それは人の担当場所をここか…

SF乱学講座の十月

来月のSF乱学講座で講師をつとめます。 タイトル:「怪を志(しる)すということ」講師 :勝山海百合氏(小説家)内容紹介: 実際にあったこととして人から人へと語り継がれる怪談。 二十一世紀の廃屋で肝試しをして怪異に遭うという怪談の類話は近世の書物…

えんつこパン

子どもの頃に好きだった市販の菓子パンは、真ん中が丸く窪んでいてそこにピーナッツクリームが入っており、父はそれを「えんつこパン」と呼んでいた。昔は、乳幼児が這い回って囲炉裏に落ちたりしないように、幼児を藁で編んだ丸い籠、えんつこ(えじこ、え…

〈みち怪〉読者の集い

〈みちのく怪談プロジェクト〉読者の集いが宮城県で開催されます。会場は仙台文学館野外石舞台、時間は九月二五日(土)午後六時三十分から、定員は五十名。申し込みは主催の荒蝦夷まで、電話かFAXか電子メールでお願いします。 荒蝦夷公式webサイト http…

『みちのく怪談名作選』

九月の末に東雅夫・選『みちのく怪談名作選』(荒蝦夷)が刊行されますが、本書で只野真葛(ただのまくず)の『奥州ばなし』の一部を現代語訳しています。 只野真葛は江戸時代の文筆家で、本名はあや子(あや)、江戸詰めの仙台藩医工藤周庵の娘で江戸育ち、…