鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

読み書き

SFが読みたい!2023年版

S‐Fマガジン編集部編『SFが読みたい!2023年版』(早川書房)の見本誌をいただきました。 年間ベストSFのアンケートに回答しております。www.hayakawa-online.co.jp

パレードのシステム

高山羽根子『パレードのシステム』(講談社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 祖父の自死をきっかけに実家のある地元に帰った美術家の私。祖父が日本の植民地だった戦前の台湾に生まれ育った「湾生」と呼ばれる子どもだったことを知り、日本統治…

蘇りし銃

ユーン・ハ・リー『蘇りし銃』(赤尾秀子訳、創元SF文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 『ナインフォックスの覚醒』に始まる三部作完結編。 www.tsogen.co.jp

仙台短編文学賞作品集 2017→2022

仙台短編文学賞実行委員会編『仙台短編文学賞作品集 2017→2022』(プレスアート)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 広く東北地方をテーマ、舞台にした短編小説を募る仙台短編文学賞の、第一回から第五回までの入賞作(大賞と各部門賞)を収録。同…

鷲羽大介『暗獄怪談 憑かれた話』

鷲羽大介『暗獄怪談 憑かれた話』(竹書房怪談文庫)を、著者よりご恵送いただいた。ありがとうございます。 怪談会などで何度もご一緒している、著名なブロガーでもある怪談作家の鷲羽さんが初めての単著を上梓。おめでとうございます。 kyofu.takeshobo.co…

Awards Eligibility (2022)

Umiyuri Katsuyama's flash fiction in 2022 "Time Capsule" (タイムカプセル、原題「イースターエッグ」)(translated by Toshiya Kamei, Antipodean SF 290) www.antisf.com "TRES MARCAS DE GARRA"(三つの爪痕、原題「猫を侮るなかれ」) (TRADUCCIÓN …

紙魚の手帖 vol.07

『紙魚の手帖』vol.07(東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 十月七日発売予定。 【受賞作決定!】 第32回鮎川哲也賞 選評 辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩 第19回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信【第19回ミステリ…

眉村卓『仕事ください』

眉村卓『仕事ください』(日下三蔵編、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 仕事仕事仕事ください……。意のままになる奴隷を求めた男の前に現れた“やつ”は仕事を求め続ける……。表題作ほか、不思議で哀切なる猫SF「ピーや」、恋人との会…

九段下駅

マルカ・オールダー、 フラン・ワイルド、 ジャクリーン・コヤナギ、 カーティス・C・チェン 『九段下駅 或いはナインス・ステップ・ステーション』( 吉本かな、野上ゆい、工藤澄子、立川由佳訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 …

登高

登高 勝山海百合 九月九日は晴天だった。 江南に名高い李家も重陽節の登高をすべく、輿【こし】と車を連ねて名園で知られる香山寺に出かけた。大勢の家人も髪に袖に茱萸【しゅゆ】の紅い実を飾ってあとに続いた。 李家一行は参道の長い石段を登って山門をく…

ベストSF2022

大森望編『ベストSF2022』(竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 トップを飾る酉島伝法「もふとん」は、もふもふしたふとんの話―ではなく、もふもふしたふとんのような生き物“膚団(ふとん)”の話。つづく吉羽善「或ルチュパカブ…

さよなら、メリッサ・バンク

『娘たちのための狩りと釣りの手引き』『娘たちのための狩りと釣りの手引き』“The Girls’ Guide to Hunting and Fishing” の作者メリッサ・バンクが亡くなった。六十一歳。八月五日付ワシントンポストの Harrison Smith の記事によると、八月二日にニューヨ…

朧木果樹園の軌跡【見本到着】

SFアンソロジー新月/朧木果樹園の軌跡拙作「その笛みだりに吹くべからず」が収録された、井上彼方編『SFアンソロジー 新月/朧木果樹園の軌跡』(Kaguya Books 発行、社会評論社発売)の見本が届きました。 画像左側はクラウドファンディングでご支援いた…

『世界の終わりの天文台』解説公開

リリー・ブルックス゠ダルトンの『世界の終わりの天文台』(佐田千織訳、創元SF文庫)に書いた解説が公開されました。 www.webmysteries.jp www.tsogen.co.jp

鯉姫婚姻譚

藍銅ツバメ『鯉姫婚姻譚』(新潮社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 日本ファンタジーノベル大賞2021大賞受賞作。 若隠居した大店の跡取り息子・孫一郎は、人魚のおたつに求婚されてしまう。諦めさせるためにも、おたつにねだられるままに…

ナイトランド・クォータリーvol.29

『ナイトランド・クォータリーvol.29 サロメ、無垢なる誘惑者の幻想』(アトリエサード)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 athird.cart.fc2.com

ヨーロッパ・イン・オータム

デイヴ・ハッチンソン『ヨーロッパ・イン・オータム』(内田昌之訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 ジョン・ル・カレ×クリストファー・プリースト!! 包丁と諜報の二刀流でマイクロ国家が乱立する欧州を飛び回る、驚愕のSFスパイ…

疫神記、西郷隆盛を救出せよ

チャック・ウェンディグ『疫神記』上下巻(茂木健訳、竹書房文庫)と、横田順彌『日露戦争秘話 西郷隆盛を救出せよ』(日下三蔵編、竹書房文庫)をご恵送いただきました。ありがとうございます。 「ワシントン・ポスト」紙の年間ベストに選出されたパンデミ…

黄金の人工太陽

J・J・アダムズ 編『黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選』(中原尚哉 他訳、創元SF文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 常識はずれの宇宙航行生物、謎だらけの巨大異星構造物、銀河をまるごと吹き飛ばす規模の超爆弾。ジャック・キャンベ…

爪痕

爪痕 勝山海百合 産まれたばかりの坊ちゃんを抱いて、裏戸からそっと出た。奥様がお産みになった子だが、父親は旦那様ではない。旦那様はもう三年も知事として地方に行ってお戻りでない。これが知れたら奥様は石で打たれて殺されるし、私にも鼻を削がれるく…

いずれはすべて海の中に

サラ・ピンスカー『いずれはすべて海の中に』(市田泉訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 奇想の海に呑まれ、たゆたい、息を継ぎ、泳ぎ続ける。その果てに待つものは――。静かな筆致で描かれる、不思議で愛おしいフィリップ・K・デ…

幻想と怪奇10

『幻想と怪奇10』とドーナツ書評を投じて掲載された『幻想と怪奇10 イギリス怪奇紳士録 英国怪談の二十世紀』(新紀元社)を受け取りました。 発売日は六月二日の予定です。 評したのはシルビア・モレノ=ガルシア『メキシカン・ゴシック』(青木純子訳…

『万象3』予告

日本ファンタジーノベル大賞同窓有志アンソロジー第三弾、『万象3』(惑星と口笛ブックス、電子書籍のみ)は六月刊行予定です。十七人が力を合わせました。拙稿も掲載されます。 (作品のテーマは「○○世界、記憶、 猫 、 怪獣、3、 登下校、字数」のいずれ…

大人になる時

草上仁著、日下三蔵編『大人になる時』(竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 書き下ろし二篇を含む、SF&ホラー短篇集。www.takeshobo.co.jp

Kappo 仙台闊歩五月号

第五回仙台短編文学賞プレスアート賞受賞の洸村静樹(こうむらせいじゅ)「帰還する光たち」が掲載された『Kappo 仙台闊歩』五月号(プレスアート)をいただいた。同誌には大賞の大谷努「道の奥には」も掲載。 今号の巻頭特集は「知れば誰かに贈りたくなる …

震災学 vol.16

第五回仙台短編文学賞東北学院大学賞受賞作の大久保蓮「夜を失う」と仙台市長賞受賞作のなつせさちこ「金魚の帯」が掲載された『震災学』vol.16(発行東北学院大学・販売荒蝦夷)をいただいた。 araemishi.cart.fc2.com第六回仙台短編文学賞は七月から募集開…

第五回仙台短編文学賞

第五回仙台短編文学賞大賞受賞作の大谷努「道の奥には」、同賞河北新報賞受賞作の春名美咲「あなたは」が掲載された河北新報の抜き刷りをいただいた。 sendaitanpenbungak.wixsite.com 仙台市長賞のなつせさちこ「金魚の帯」、東北学院大学賞の大久保蓮「夜…

永遠の真夜中の都市

チャーリー・ジェーン・アンダーズ『永遠の真夜中の都市』(市田泉訳、創元海外SF叢書)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 常に太陽に同じ面を向ける惑星の、永遠の夜と昼の間の黄昏で衰退してゆく人類。ソフィーは人類の命運を握る秘密に迫る。…

幻想と怪奇9【見本】

『幻想と怪奇9』とドーナツ小田雅久仁『残月記』(双葉社)の書評を投じたところ採用され、拙稿が掲載された『幻想と怪奇9 ミステリーゾーンへの扉「奇妙な物語」の黄金時代』(新紀元社)の見本誌をいただきました。 二月二十八日頃の発売です。 www.shin…

TECOLOTE Café

堀井和子の『朝ごはんの空気を見つけにいく』(講談社α文庫、二〇〇七年四月初版。底本は二〇〇二年刊行)は、堀井が家族や友人、仕事仲間などの近しい人々に朝食をテーマにあれこれ聞いて、語ってもらい、それをまとめた一冊だ。小学生の二人の女の子(姉妹…