鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

対岸の

『天気図』に寄稿したのは、同誌を編集をしている、作家でもある立川ゆかりさんに頼まれたからだが、最初は断ろうと思っていた。しかし立川さんと電話で話しているときに光瀬龍にまつわる興味深いエピソードを教わってしまい、引き受けないわけにはいかなくなってしまったのだ。
それはこういう話だ。

光瀬龍先生が亡くなったあと、ご自宅が火事になってしまったんです。幸い、ご家族は無事だったんですが、色んなものが焼けてしまって……でも、なにか残っていないかと焼け跡を見に行ったら、ひらひらひら……と紙が落ちて来たんですって。そしたらそれ、光瀬先生のお手紙だったんです。そこにはね、『ぼくは、火事を見るのが大好きなんだ』って書いてあったんですって」

(このエピソードは、立川さんと、立川さんを通して光瀬夫人から許可を得て公開しています。)
記憶を頼りに書いているので、用字など細部に誤りがある可能性があることを念のためお伝えします。
立川さんが『S-Fマガジン』に連載している光瀬龍の評伝で、このエピソードが取り上げられるそうなので、正確さを求める方はそちらを参考にして下さい。