鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

2020-01-01から1年間の記事一覧

チョコラテ・ベルガ

少し前、都内の出版社を訪れたとき、今度出る『移動図書館の子供たち』に短文が載るんです、「チョコラテ・ベルガ」というタイトルで……と編集者に話すと、 「ちょうど、いただきものがあるんですが、召し上がります?」 とベルギーチョコレートを勧められた…

6600万年の革命

ピーター・ワッツ『6600万年の革命』(嶋田洋一訳、創元SF文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 中編「6600万年の革命」と短篇「ヒッチハイカー」を収録。 www.tsogen.co.jp

移動図書館の子供たち【出来】

短文「チョコラテ・ベルガ」を寄せた西崎憲編『kaze no tanbun 移動図書館の子供たち』(柏書房)の見本をいただきました。 ブックデザインは奥定泰之、装画は寺澤智恵子。移動図書館を待っている絵だそうです。 書店の店頭にも並び始めたようです。 移動図…

Caii se întorc de la război, Schimbul, Galaxia 42

ルーマニアのオンラインSFFマガジンGalaxia42 十二月号に、てのひら怪談「軍馬の帰還」「とりひき」が、いずれもMiloș Dumbraciのルーマニア語訳で掲載されました。Osamu Kaikou の英訳からの重訳です。「軍馬の帰還」 galaxia42.ro 「とりひき」 galaxia42.…

小説すばる一月号

『小説すばる』一月号(集英社)掲載のKamei Toshiyaのエッセイ「日本発インディーSFを世界へ」で、拙作を翻訳した理由に触れられています。翻訳しやすく、投稿しやすいサイズのてのひら怪談が複数あったからでした。(読んで初めて知ったが、そんな気がして…

『第五の季節』感想

N・K・ジェミシンの『第五の季節』THE FIFTH SEASON by N.K.Jemisin(小野田和子訳、創元SF文庫)を読んだ。 最初のページの、まだ物語すら始まっていないエピグラフに胸を衝かれる。 ほかの誰もが無条件で受けている敬意を、戦い取らねばならない人々に …

ミステリーズ! vol.104

『ミステリーズ!』vol.104 (東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 レイコの部屋はお休み。 www.tsogen.co.jp

The Fortnightly Review

英国の The Fortnightly Review に拙作の英訳が掲載されました。 Toshiya Kamei による翻訳の "Dragon Rock", "One Last Shriek", "Pure Gold" の三篇です。 fortnightlyreview.co.uk"Dragon Rock" は『竜岩石とただならぬ娘』(MF文庫ダ・ヴィンチ)所収の…

山の人魚

山の人魚 勝山海百合(これは叔父から聞いた話だけれど、叔父はテホ語り、いわゆるほら吹きだったので、眉に唾をつけて聞くように) 人魚というものは山にもいる。しかしどこだりにいるものでもない。山の奥の、水がこんこんと湧き、冬でも凍らないような沢…

雪夜訪戴

雪夜訪戴(雪の夜に友人の戴氏を訪う) 勝山海百合 ご主人様が会稽山の東、山陰にお住まいの頃のことでございます。雪夜でございました。 「たれか、酒を持て」 夜半に呼ばれ、隣室で控えていた私は寝ぼけ眼の侍童を制して、燗酒と肴をお持ちしました。ご主…

移動図書館の子供たち(予告)

西崎憲編『kaze no tanbun 移動図書館の子供たち』(柏書房)に短文を寄せました。十二月二十六日頃の発売予定です。 昨年出た『特別ではない一日 kaze no tanbun 』に続くシリーズ二冊目です。 この本には十六人の著者が寄稿してますが、十六人の著者の短い…

Korad-38

キューバのSFF専門誌 Korad の三十八号に、拙作「あれは真珠というものかしら」のスペイン語訳 "¿ES ACASO UNA PERLA?" が掲載されました。Toshiya Kamei の翻訳です。 korad.cubava.cu本誌はPDFをダウンロードしてご覧ください。 https://korad.cubava.cu/f…

2020 Awards Eligibility

Umiyuri Katsuyama's Flash Fiction in 2020A Strange Incident at Mount Luofu(羅浮之怪) (AntipodeanSF issue 262) translated by Toshiya KameiWhite Peach Village(白桃村) (AntipodeanSF issue 265) translated by Toshiya KameiOne Last Splash (…

るん(笑)

酉島伝法の『るん(笑)』(集英社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 発音は「るんかっこわらい」らしい。 奇才・酉島伝法がはじめて人間を主人公にした作品集! books.shueisha.co.jp

HORROR MATSURI 2020 Kindle Edition

てのひら怪談「魚怪」の Toshiya Kamei による英訳 "One Last Splash" が掲載されたHorror Matsuri 2020 (English Edition) Kindle Edition が十一月二十六日発売予定です。 https://www.amazon.co.jp/dp/B08NNYB29Z/www.amazon.co.jp

山茶花(さざんか)

八重咲きの山茶花。茶梅。葉の鋸歯(きょし。縁のぎざぎざ)がくっきりしている。 山茶花の花。

ななかまど

ななかまど 勝山海百合 地面の深いところから湧き出す熱い湯は、湯船に溜まる頃にはちょうど良くなっている。 目隠しの竹垣から風が通り、裏の山から森の匂いが流れてくる。この宿には年寄りの客が多いせいもあって、夜も更けると外湯まで来る人は少なく、私…

The Cafe Irreal Issue #76, November 2020

チェコの英語のオンラインマガジンThe Cafe Irreal Issue #76に、拙作の英訳が三篇掲載されました。( translated by Toshiya Kamei ) 「朝の庭(二百四十字版)」"The Early-Morning Garden"、てのひら怪談「魚怪」"Monster Fish"、「人参採り(二百四十字)…

Galaxia 42, Frozen Wavelets (Next issue)

ルーマニアのオンラインマガジン Galaxia 42 十二月号に、てのひら怪談「軍馬の帰還」と「とりひき」がルーマニア語で掲載される予定です。Osamu Kaikou の英訳からの重訳となりますが、ルーマニア語の翻訳者はまだわかりません。 Galaxia 42 には英語の記事…

Locus Online

アメリカのSF雑誌ローカスのweb版 Locus Online に、かぐやSFコンテストの結果が掲載されました。 locusmag.com Kaguya Sci-Fi Contest WinnersJapanese science fiction website VirtualGorillaPlus (VG+) has announced the winners of its Kaguya Sci…

SFマガジン 十二月号

『S-Fマガジン』十二月号(早川書房)のカラーページに、かぐやSFコンテストの記事が掲載されました。「あれは真珠というものかしら」の書影もあります。 本号は中国SF特集です。 www.hayakawa-online.co.jp

あれは真珠というものかしら【翻訳版】

第一回かぐやSFコンテスト大賞受賞作「あれは真珠というものかしら」の中国語訳(簡体字・繁体字)と英語訳がバゴプラのサイトで無料公開されました。那是珍珠吗 virtualgorillaplus.com 那是珍珠嗎 virtualgorillaplus.comDewdrops and Pearls virtualgoril…

中国語と英語

第一回かぐやSFコンテスト大賞受賞作「あれは真珠というものかしら」の中国語訳(繁体字・簡体字)と英訳が十月二十四日正午(日本時間)にバゴプラのサイトで公開されます。 virtualgorillaplus.com中国語は田田さん、英語はイーライ・K・P・ウィリアムさん…

とりひき

とりひき 勝山海百合 小学一年生の時、顔見知りの女の人について行って、アパートの一室から一週間出してもらえなかったことがあった。(お芋が食べたいなあ)と思いながら日に焼けた畳に横になっていたのを覚えている。丈の足りないカーテンから西日が差し…

FUDOKI MAGAZINE

英国のFudoki Magazineにてのひら怪談「軍馬の帰還」の英訳 "Return of a War Horse" (translated by Toshiya Kamei) が掲載されました。 fudokimagazine.com 原文「軍馬の帰還」の初出は第四回ビーケーワン怪談大賞投稿作で、大賞を受賞しました。

ミステリーズ!vol.103

『ミステリーズ!』vol.103(東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 第三十回鮎川哲也賞、第十七回ミステリーズ!新人賞発表号。(「レイコの部屋」はお休み) www.tsogen.co.jp

HORROR MATSURI 2020

愛知県に拠点を置くInsignia Stories のプロジェクトHORROR MATSURI 2020 に拙作「魚怪」の英訳 "One Last Splash"(translated by Toshiya Kamei)が掲載されました。 "One Last Splash" はこちらで読めます。 insigniastories.com原文の「魚怪」は『てのひ…

Nagari Magazine ¿ES ACASO UNA PERLA?

スペイン語のオンラインマガジンNagari Magazineに第一回かぐやSFコンテスト大賞受賞作「あれは真珠というものかしら」のスペイン語訳 "¿ES ACASO UNA PERLA?" (TRADUCCIÓN DE TOSHIYA KAMEI)が掲載されました。 こちらで読めます。 "¿ES ACASO UNA PERLA? "…

Antipodean SF (issue 265)

豪州のオンラインSFマガジン Antipodean SF (issue 265) に拙作 "White Peach Village" (translated by Toshiya Kamei) が掲載されました。 "White Peach Village " の原文、てのひら怪談「白桃村(はくとうそん)」は次のように始まります。 祖母から繰り返…

FUDOKI Magazine, upcoming

英国の FUDOKI Magazine に拙作「軍馬の帰還」の英訳 "Return of a War Horse" (translated by Toshiya Kamei) が掲載されます。 公開は十月八日です。Insignia Stories のKelly Matsuura さんとご一緒です。 FUDOKI Magazine upcoming(FUDOKI は日本語の風…