鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

読み書き

いろいろな幽霊

ケヴィン・ブロックマイヤー『いろいろな幽霊』表紙解説を書いたケヴィン・ブロックマイヤー『いろいろな幽霊』(市田泉訳、東京創元社 海外文学セレクション)の見本をいただいた。四月十九日発売予定。 素敵なカバーのイラストは原書と同じものでアーティ…

Kappo 仙台闊歩 vol.129

『Kappo 仙台闊歩』vol.129(プレスアート)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 特集「そこにカフェがある理由」、第七回仙台短編文学賞大賞受賞作の千葉雅代「川町」とプレスアート賞受賞作の水戸洋子「S市の謎」掲載。 kappo.machico.mu

被災学 vol.1

『震災学』がリニューアルした『被災学』vol.1(東北学院大学発行、荒蝦夷発売)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 被災とは何か――。被災から何を読み取り、未来に向けて何を学ぶべきか――。 〈被災〉について考え、私たち自身の〈生〉を考える雑誌…

へんてこバービー漂流記 ―「さいはての美術館」を読む―

ユキミ・オガワの短編「さいはての美術館」The Portrait of a Survivor, Observed from the Water by Yukimi Ogawa を読んだ。翻訳した(『SFマガジン』二〇二四年四月号掲載)。普通に小説を読むよりも丹念に、単語単位で行きつ戻りつして読んだため、脳…

闇の中をどこまで高く

セコイア・ナガマツ『闇の中をどこまで高く』(金子浩訳、東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。アーシュラ・K・ル=グイン賞特別賞受賞作。 ……滅びの危機を経て緩やかに回復してゆく世界で、消えない喪失を抱えながら懸命に生きる人々の…

ロボットの夢の都市

ラヴィ・ティドハー『ロボットの夢の都市』(茂木健訳、東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 どこか懐かしい未来の、ふしぎなSF物語 www.tsogen.co.jp

奏で手のヌフレツン

酉島伝法『奏で手のヌフレツン』(河出書房新社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 太陽に抗った聚落の子孫ヌフレツンは、運命に導かれてバイオンリの奏で手を目指す。迫る太陽消失。響け、祖先の遺した禁忌の音。日本SF大賞2度受賞の異形の天才…

かぐやフェス2023【報告】

去る十一月十八日(土曜)に、京都市内のイベントホール洛央で開催されたかぐやフェス(バゴプラ主催)に参加しました。第一回から第三回までのかぐやSFコンテストの授賞式が行われ、第一回の大賞授賞者として、わたくしも賞状と記念のトロフィーを授与さ…

幻想と怪奇14 ロンドン怪奇小説傑作選

投じた書評が採用され、掲載された『幻想と怪奇14 ロンドン怪奇小説傑作選』(新紀元社)をいただきました。 www.shinkigensha.co.jp 今回は大濱普美子の『猫の木のある庭』(河出文庫)を取り上げました。本書は『たけこのぞう』(国書刊行会)を文庫化にあ…

ときときチャンネル 宇宙飲んでみた

宮澤伊織『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』(東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 www.tsogen.co.jp

穏やかな死者たち

エレン・ダトロウ編『穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート』(創元推理文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 『丘の屋敷』『ずっとお城で暮らしてる』など数々の名作を遺した鬼才シャーリイ・ジャクスン。日常に潜む不安と…

ジョン・スラデックの新刊

ジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』(鯨井久志訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 狂機誕生 家事 殺人 絵画 強盗 …

大阪SFアンソロジー&京都SFアンソロジー

正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』(Kaguya Books、社会評論社)、井上彼方編『京都SFアンソロジー:ここに浮かぶ景色』 (Kaguya Books、社会評論社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 八月三十一日発売予定。honto.jp honto.jp

紙魚の手帖 vol.12

『紙魚の手帖』vol.12(東京創元社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。夏のSF特集。 www.tsogen.co.jp

黄金蝶を追って

相川英輔『黄金蝶を追って』(竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 明日、あなたはこの世界に迷い込むことになるかもしれない——。あたたかな筆致で描かれる不思議な短篇集。 www.takeshobo.co.jp

図書室の魔法(小学校の思い出)

卒業した小学校が今年の三月で閉校になった。校長先生に頼まれて閉校記念文集に書いた「小学校の思い出」をここで公開する。 タイトルはジョー・ウォルトンの『図書室の魔法』(上下巻、茂木健訳、創元SF文庫)から借りた。 図書室の魔法 勝山海百合 図書…

仙台あらえみし日和

土方正志『仙台あらえみし日和 杜の都で本と暮らす』(プレスアート)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 河北新報連載「仙台出版こぼれ話」全200回収録! 本を書き、編み、売り、語る―仙台で出版社&古本屋を営む、本まみれ編集者の怒涛の記録 kap…

あなたは月面に倒れている

倉田タカシ『あなたは月面に倒れている』(東京創元社)をご恵送いただきました。ありがとうございます。短編集。 歩いてやってくるスパムメール。言葉を喋る猫とのしりとり。そして紙面を縦横無尽に埋め尽くす、地球の形についての語り……骨太の未来SFから奇…

幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル

幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル『幻想と怪奇』編集室編『幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル』(新紀元社)の見本をいただきました。ショート・ショート「あかつきがたに」を寄稿しております。 第一回『幻想と怪奇』ショートショート・…

ロボット・アップライジング

J・J・アダムズ編『ロボット・アップライジング AIロボット反乱SF傑作選』(中原尚哉 他訳、創元SF文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 1955年にAI(人工知能)という言葉を初めて提示した伝説的科学者ジョン・マッカーシーの短編を始…

人類の知らない言葉

エディ・ロブソン『人類の知らない言葉』(茂木健訳、創元SF文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 全米図書館協会RUSA賞SF部門受賞。 近未来。人類は音声ではなくテレパシーを用いて会話する異星文明ロジアと接触し、友好的な関係を築いてい…

震災学 vol.17

『震災学』vol.17(発行・東北学院、発売・荒蝦夷)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 特集は「『震災学』の十年」。 第六回仙台短編文学賞東北学院賞受賞作、二之部右京「竹」、仙台市長賞受賞作、大久保蓮「世界が終わる日」掲載。araemishi.la.…

ギリシャSF傑作選 ノヴァ・へレス

フランチェスカ・T・バルビニ&フランシスコ・ヴァルソ編『ギリシャSF傑作選 ノヴァ・へレス』(中村融 他訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 隆起するギリシャSFの世界へようこそ。 あなたは生活のために水没した都市に潜り働…

クォークビーストの歌

ジャスパー・フォード『クォークビーストの歌』(ないとうふみこ訳、竹書房文庫)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 『最後の竜殺し』の続編。 魔力が衰えた世界。かつて魔術師は、恐れられ敬われていた。携帯電話ネットワークもカラーテレビも電…

NOVA 2023年夏号【見本出来】

NOVA 2023 Summer issue短編を寄稿した『NOVA 2023年夏号』(大森望責任編集、河出文庫)の見本が届きました。勝山は「ビスケット・エフェクト」という、山を越えてスーパーカブで海に行く高校生の話を書きました。かつて大きな波が押し寄せた海岸には高…

「あらゆる透明な」「ホダニエレーガ」

第六回仙台短編文学賞大賞受賞作の高村峰生「あらゆる透明な」と、河北新報社賞受賞作の片岡力「ホダニエレーガ」が掲載された河北新報の抜き刷り(三月十九日付)をご恵送いただいた。選考委員の和合亮一氏の講評、受賞両氏のインタビューと、各賞の選評、…

Five-Colored Boat

『五色の舟』津原泰水『五色の舟』(宇野亞喜良画、Toshiya Kamei 英訳、河出書房新社)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 www.kawade.co.jp 挿画もデザインも美しく、手に取った感触も心地よい。宇野亞喜良の描く肉体の欠損を抱えた登場人物たち…

地下図書館の海

エリン・モーゲンスターン『地下図書館の海』(海外文学セレクション、市田泉訳)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 ドラゴン賞ファンタジー長編部門受賞作。(ドラゴン賞はアメリカ合衆国アトランタで毎年開催されるイベント DRAGON CONが主催す…

幻想と怪奇13

幻想と怪奇13書評を投じて掲載された『幻想と怪奇13 H・P・ラヴクラフトと友人たち アーカムハウスの残照』(新紀元社)を受け取りました。 発売日は三月二日の予定です。 評したのは大濱普美子『陽だまりの果て』(国書刊行会)です。 www.shinkigensha…

輝石の空

N・K・ジェミシン『輝石の空』(創元SF文庫、小野田和子訳)をご恵送いただいた。ありがとうございます。 『第五の季節』『オベリスクの門』に続く三部作、完結編。 www.tsogen.co.jp(『オベリスクの門』の解説を書いています)