鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

積み重ねあってこそ

東京国立博物館で開催中の特別展「書聖 王羲之」に行ったら混んでいた。第一会場では人の肩越しにちらり、と展示を見るかっこうとなった。
中国の歴代皇帝に愛され、書聖と称される王右軍(右軍将軍だったことがあるのでこう書くこともある)だが、どこがどうすごいのかという知識はあっても、正直ピンとこない。しかし、三行の手紙があったとして、同じようにさらさらと書くことが難しいのはわかる。そうとうな鍛錬、繰り返しの練習があって、さらにその先にあの字があるのだ。王羲之も初めて筆を持った日にあの字を書いたわけではない。字の練習をしたあと、毎日池で筆を洗っていたら、池が墨で真っ黒になったという伝説もある。