鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

第一回仙台短編文学賞授賞者決定

昨年募集をし、年末に締め切った第一回「仙台短編文学賞」の授賞者が決定しました。
応募総数五百七十六篇、大賞は岸ノ里玉夫の「奥州ゆきを抄」です。
岸ノ里さん、おめでとうございます。
「奥州ゆきを抄」は河北新報朝刊(三月十五日)、『kappo 仙台闊歩』五月号(四月五日発売)、『小説すばる』五月号(四月十七日発売)に掲載されます。
河北新報社賞、プレスアート賞、東北学院大学賞、東北学院大学賞(奨励賞)は公式サイトでご確認下さい。
第1回受賞作品発表 | 仙台短編文学賞

岸ノ里玉夫さん、公開されたプロフィールによると大阪府在住の府立高校教師、三咲光郎の筆名で堺自由都市文学賞オール讀物新人賞松本清張賞受賞、多くの著作がある方だ。
『幽』怪談文学賞(のちに『幽』文学賞に変更)のファイナリストとして『幽』誌上でお名前(三咲光郎)を拝見したこともある。
河北新報朝刊(三月十日)のインタビュー記事によると、

…本作の題材にした東北独自の奥浄瑠璃には以前から関心を寄せ、コツコツと資料を読み込んできた。「妖怪が出てくる壮大なスケールの物語も。いつかSF伝奇小説に翻案してみたい」と語る。

これを読んで、岸ノ里玉夫は長篇怪談を志した作家ではないかと思いました。