鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

えんつこパン

子どもの頃に好きだった市販の菓子パンは、真ん中が丸く窪んでいてそこにピーナッツクリームが入っており、父はそれを「えんつこパン」と呼んでいた。昔は、乳幼児が這い回って囲炉裏に落ちたりしないように、幼児を藁で編んだ丸い籠、えんつこ(えじこ、えんちこ)に入れており、そのパンがえんつこに似ているからだった。少しものがわかるようになってから、そのパンにフラワーという商品名があることを知って、なんだか違うと思ったものだった。
いつの間にかえんつこパンを見かけることがなくなり、最近になってメーカーのwebサイトを見てみたら、製造を休止しているらしいことがわかった。作るのに手間がかかるのだそうだ。そうか、今は作ってないのか……と納得して忘れていたら、作っていた。
母が買い置きしていたのを発見して、もらって食べた。

画像はシライシパン(白石食品工業・盛岡市)の「New デリシャス フラワーパン」
子どもの頃に好きだったものを大人になって食べてがっかりということもあるが、これはそんなことはなかった。ピーナッツクリームが好いのだ。クリームの周囲のパンをちぎってクリームを付けて食べて、最後に真ん中のクリームが染みこんだ部分を食べるのが、自分で決めた食べ方だった。