鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

掘骨(ほりほね)

京フェスで、マンガ家の掘骨砕三(ほりほね さいぞう)さんにお目にかかった。発表される作品はおもに成人向けで、可愛いキャラクターが登場する、たいへん独特なマンガ……なのは知っていたが、読んだことはなく、ご本人にも初めて会った。ゲスト参加者なので、会場にいても不思議はないのだが、サインなどに気さくに応じられていた。
お目にかかったそのときに、初めて御著書も手に取って読んだのだが、たまたま手に取ったのがそうだっただけかも知れないのだが、エロスの方向が、雑誌なら『 NATIONAL GEOGRAPHIC 』テレビ番組なら「ワイルドライフ」だった。面白くてなまめかしく、独自。
描きたいものが明確で、自分の欲するものが何かをよく知ってらっしゃるのではないかと思ったが、それを実感したのが、掘骨さんが、「私は赤いフレームのメガネが似合う子、緑のベレー帽が似合う子が好みなんだ」と自己開示をした数時間後に、赤いメガネの女の子と緑のベレー帽の女の子に左右を挟まれているのを見たときだった。メガネも帽子も二人の女の子も例えだが(実際には言ってない)、人生のヒントをもらった気がした。
ゲスト繋がりで、酉島伝法の『皆勤の徒』の人間に似た・人間にルーツのありそうな生き物のいる世界と、掘骨砕三の描く世界はけっこう近いと思った。