Insiginia Stories にToshiya Kamei が寄稿した "Umiyuri Katsuyama, Queen of Tenohira Kaidan" は、日本の怪談を、怪と談の文字の意味を説明するところから始め、近世日本で一世を風靡した怪談芸能に触れ、二十一世紀にインターネット上で開催された「ビーケーワン怪談大賞」に至っている。
オンライン書店のビーケーワン(bk1、現在のhonto)が行った八百字の短い怪談(のちに「てのひら怪談」と名付けられる) のコンテストは、多くの新しい作家を発掘し、彼らのキャリアの最初期に貢献したとされるが、勝山海百合もそんな中の一人……というようなことが明快な英語で書いてあるのでご一読いただきたい。
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コンテストの選考委員の一人、福澤徹三の「不思議なもので、怪談は縁(えにし)を呼ぶ。語る者と語られる者、あるいは作者と読者が怪異を媒介に結びつき、ひとの輪を広げていく」(「てのひら怪談と私」より。『てのひら怪談 ビーケーワン怪談大賞傑作選』ポプラ文庫、2008 所収)が引用されていたのが印象深い。
As Japanese writer Tetsuzō Fukuzawa points out, kaidan brings people together, namely connecting tellers with listeners as well as writers with readers through the uncanny.