鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

これは詩

テレビの司会者が「ことわざに”春眠暁を覚えず”とあるように、春は眠いですね」と言っていたが、この一文は状態を表しているだけで何の教えもないので、ことわざとはちょっと違うのでは。元は唐の孟浩然の五言絶句「春暁」の最初の一行だが、二行目以降は言及されることがほとんどないので、詩の一部なことは忘れられがちなのかも知れない。
  
  春暁
 春眠暁を覚えず
 処々啼鳥を聞く
 夜来風雨の声
 花落ちること知る多少

【私訳】
春の朝に寝過ごしてしまった。
鳥が啼いているから雨は止んだか。
昨夜は風雨の声がしたものだ。
花は落ちただろうが、どれくらいだろう。