鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

怪談ノ宴2010

九月十九日、金沢市の長久寺で開催された『幽』イベント、「怪談ノ宴2010 in 金沢」に行った。
午後十時開場、十一時開演だが、カナザワ映画祭で映画を観てから行ったので、到着は開演の二十分前だった。控え室に山中温泉の「娘娘万頭(にゃあにゃあ・まんじゅう)」を差し入れに行ってご挨拶。スタッフやゲストの方々以外にも、「実話怪談コンテスト」の三輪チサさん、黒木あるじさん、ライターの門賀美央子さん、田辺青蛙さんらがいらっしゃる。金沢の町を半日うろうろして汗ばんでいたので、買ったばかりのカナザワ映画祭のTシャツに着替えて客席(本堂)に行くと、顔見知りのてのひら怪談の人たちもいたので、こちらにもご挨拶。映画祭で同じ映画を観ていた人の姿もあり、勝手に親近感を抱く。
京極夏彦さんの朗読で始まり、東雅夫さんの司会で京極さんと和服がお似合いで品のある波津彬子さんで金沢のご当地怪談トーク、『怪談仕事人2010 霊障無用』の上映に引き続き、撮影にまつわる裏話を東さんの司会で、監督の京極さん、平山夢明さん、福澤徹三さんの四人で語りたおし、怪談も。休憩を挟んで後半。東さん司会で中山市朗さんが怪談。東さんと中山さんの間に、伊藤三巳華さん、黒木さん、私、三輪さん、怪談をしたくて挙手をした観客が代わる代わる座り、怪談をすると中山さんが解説したり類話を語る、怪談の連鎖が興味深い。ちなみに、私と三輪さんは、当日になって「なにか怪談を話してもらいたい」と頼まれた。『怪談仕事人』の撮影の時も、「幽霊役なのでブルーバックの前に立ってるだけでいい」と言われたのに、撮影当日になって「役と台詞があります」と言われたのを思い出した。
客席にいた日本ホラー小説大賞朱雀門出さんが紹介され、続いて田辺さんも名前を呼ばれたが席を外していなかった。
最後に住職による読経があり、焼香台がしつらえられたので、行列して焼香をした。
未明から降り出した雨は、午前四時の終了時にも続いていた。

画像は圓八直営の天狗茶屋でいただいたあんころ餅(出奔した当主が夢に現れて家人に製法を伝えたという由来がある。天狗について修行していて帰れないので、夢で伝えたらしい)。竹の皮に包まれて売られているあんころと違って、こしあんが瑞々しく、餅が軟らかかった。