鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

寧波湯団

十日の朝、テレビを点けたらNHKニュースではノーベル化学賞を受賞した鈴木章氏と根岸英一氏を映していた。日本時間で十一日未明にストックホルムで行われる授賞式に臨む心境を語っているところだった。続いてノーベル平和賞の話題に変わった。今年のノーベル平和賞劉暁波氏なのだが、突然テレビ画面が真っ暗になって沈黙した。自分が中国のホテルに滞在していたことを思い出した。チャンネルを変えると、金庸原作の武侠ドラマ『射都英雄伝』をやっていた。黄薬師こと東邪を黄秋生(アンソニー・ウォン)が演じている香港製。黄薬師の娘の黄蓉は林依晨(アリエル・リン)、可愛いらしい顔立ちながら、何かたくらんでいそうなところが黄蓉らしいと思った。

画像は上海の豫園商城にある寧波湯団店の寧波湯団。寧波(ねいは・ニンボー)は地名、湯団は茹でた団子のこと。これは甘い胡麻餡が入ったもので、液体は味のないゆで汁、十五人民元。湯円とも、正月十五日の元宵節に食べるので元宵ともいう。最初にカウンターで食券を買って、空いてる席に座って運ばれてくるのを待つ。発音に自信がない人は壁の品書きを指さすか、紙に書いて見せる。私は発音に自信がないので品書きを指さし、「甜的(甘いやつ)」と念を押して買った。つるりとした団子の中に、香り高い胡麻餡が入っている。