鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

山家三脆

拙作に「くさびらのあつもの」があるが、意味は「きのこを煮た熱いしるもの」。中村喬編訳の『中国の食譜』(東洋文庫)所収の「山家清供」(南宋の林洪が著した)には、山家三脆(さんかさんぜい)という料理が紹介されている。
こういう料理だ。
若い筍、小さい蕈(ゴモクタケ)、枸杞(くこ)の若芽を油で炒めてからあつものに作る。胡椒を加えるとよい。

筍、ゴモクタケ、枸杞の芽のいずれも脆いことから「三脆」。
南宋の進士、趙竹渓はこのあつものが好きで、あるときは麺を入れて親に食べさせたそうだ。美味しいスープがあれば、麺を入れてみたくなる気持ちはわかる。

中国の食譜 (東洋文庫)

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