鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

ムンバイと代々木公園

PLAYBOY[日本版]』十一月号に掲載されている石井光太の「地を這う裸虫 切断されたインドの浮浪児たち」第二回を読んだ。
インドのムンバイで、手足を切断されたり目を潰されたりして物乞いをしている路上の子ども達を取材しているのだが、第一回を読んだ時から心配していたことが実現していた。子ども達に外国人(石井)が接触したことが知られたら、カネをもらったと思われて、彼らを搾取している誰かからの取り立てが厳しくなるのではと思っていたらその通りになっていた。しかもカネを持ってないとわかったら暴力をふるわれ、何人かは拉致されたらしい。十歳くらいの男の子たちばかり、と思っていたら、実は男装の少女たちだった。いずれ娼婦として客を取らされるようになるだろう。
母親が父親に殴り殺され、列車を無賃乗車して父親から逃げて来た少女(もちろん男装している)は、大怪我をしていてシンナー中毒だが、父親が「やさしいおとうさんにもどって」迎えにくることを夢見ている。切なすぎる。
代々木公園で開催されたインドフェスティバル、ナマステ・インディア2008 に行った。揚げたての美味しいサモサを食べ、頭が痺れるほど甘いチャイを飲み、カレー粉や長粒米を買った。「地を這う裸虫」のことをしばしば思い出したが、楽しかった。三百円で買ったクジでエアインディアの航空券を狙ったが、外れた。