鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

いつわりのパリ娘

先日SFセミナー2009に行ったときのこと。一年ぶりで会ったライターのOさんに、「『竜岩石とただならぬ娘』、読んだよ」と言われる。去年は、そのうち本が出るかも知れないけど詳細は未定としか言っていなかったのに、ちゃんと覚えいて、読んでもらえてありがたかった。更に面白かったと言われて、恐縮する。
デビューする前、Oさんと、どうやったら作家として世に出られるかという話をしたことがあった。
母親は日本人、父親がフランス人のパリジェンヌでリセエンヌの十七歳。日本語の会話はできるが、会話に比べて読み書きがおぼつかないので文章表現を学んでおり、日本語を書く練習として小説を書いた。好きな作家は谷崎潤一郎。という設定で美少女文庫に原稿を送ってみるのはどうだろう……
ちなみに、実行はしていない。
SFセミナーのことも少し書いておくと、円城塔がインタビューで、アイデアの構造の模型を自作して、それを傍らに置いて、時々眺めながら小説を書くと言っていた。そういうやり方もあるのだなと感心して、休憩時間に、知り合いに「円城方式で、模型を見ながら書いてみようかな。切り抜いた五角形を並べて(十角形にして)……」と言ったら、「無理。君には無理」と笑われた。