鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

大賞は「美醜記」

第七回bk1怪談大賞の結果が発表になりました。
(選考の様子はこちら)本の通販ストア - 本、雑誌の通販ならhonto
大賞は岩里藁人「美醜記」、優秀賞は沙木とも子「本家の欄間」と仲町六絵の「水晶橋ビルヂング」でした。
岩里さん、沙木さん、仲町さん、おめでとうございます。「本家の欄間」の、欄間からだらりと垂れた(女の)腕のビジュアルが心底不気味です。「水晶橋ビルヂング」も建物の怪ですが、凶宅のようなまがまがしさはなく、昔話をよく知っているお洒落な老人(かつてのモボでしょうか、モガでしょうか。)を思わせます。
「美醜記」は、タイトルの通り、美と醜が表となり裏となって立ち現れる、すさまじい作品でした。優れたてのひら怪談作品を「八百字とは思えない」と誉めることがありますが、八百字だからこその、この濃密かも知れません。もちろん、八百字以内で書いたからといって、誰でもここまで書けるわけではありません。真に優れた仕事を拝見しました。ありがとうございます。

私は二作投稿しました。
「NOU―能生―」http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/009828.html
「お兄様と私」http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/009854.html
「NOU―能生―」は、去年、第六回に投稿しようと書き始めたものの、行き詰まって一旦は放り出したものでした。