鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

ご来場ありがとうございます

講師を務めさせていただいたSF乱学講座、本日無事に終了いたしました。
現代日本の怪談の源流である中国の怪談について語りましたが、不慣れで不勉強なため、参加者の方々の活発な意見や質問に助けられたました。わざわざお運びいただき、ありがとうございます。
十一月刊行予定の新刊の話題のときに、カバー絵のラフに彩色したものを見ていただきましたが、好評なようで良かったです。
『玉工乙女』は早川書房から十一月上旬刊行予定です。

 清朝乾隆帝の代、中国江南の古都杭州。十三歳の黄紅(おうこう)は彫鈕(ちょうちゅう)(鈕は印のつまみのこと)をする職人になりたいと願っていたが、縁故も後ろ盾もない農民の娘が職人に弟子入りするのは難しいことだった。ところが偶然に出会って恩を着せた男に彫鈕の心得があるというので、黄紅は頼んで彫刻の手ほどきをしてもらうことになる……男装の美少女、蓮を奪われた男、博識な美女、怪異を語る行商人、風流を愛でる富貴な老人らが織りなす物語。

(SF乱学講座で配った自作のフライヤーから引用)

画像は、参加者の虫養いに持参した仏手柑と杏仁霜のケーキ。
平山夢明さんが、「話を聞きに来た人が来て良かったと思える、お土産になるようなことを一つは話すようにしている」というようなことを仰っているのを読んで、面白い話は無理でも、せめて何か珍しいものをと思って作ったもの。自家製の仏手柑の砂糖漬け、杏仁霜(アンズのタネの中の白い部分を粉末にしたもの)、岩手県産の小麦、カルピスバター、五年ものの梅酒を使用。黒い部分は玉砂糖が溶けたところ。