鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

「清明上河図」

東京国立博物館で開催中の特別展「北京故宮博物院200選」再訪。今度は張択端が描いた「清明上河図」目当てに、長時間の行列を覚悟をして。(入場は二十分待ちの予告が十分で、「清明上河図」は百五十分待ちの予告が百二十五分で見られたが、帰りには二百十分待ちになっていた)
どんな絵で、なにが描かれているかは予習してあったので、間近で実物を見るという経験に集中した。大勢の人や動物(馬、驢馬、牛、駱駝など)が、たいへん小さいながらどれも細密に、しかも生き生きと描かれている。細い筆の先の、一本の毛で自在に描いているようだった。一瞬だが、画の中にふっと入り込んでしまうような感覚を味わった。
「北京故宮博物院200選」は優品が多いのだが(風景画「長江万里図巻」や「水村図巻」、トキワレンゲの白い蕾がほころびかけた「夜合花図冊」も素晴らしい)、「清明上河図」と両方を一度に見るのは難しい。