鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

いせしまこんのおみやげ

いせしまこんで中華圏SF企画部屋に入って、畳の上の座布団に座ったら、司会で通訳の立原透耶さんに呼ばれて前に出た。ポストカードを渡され、「ここに印刷された文章を読んで下さい」と言われて、読んだ。中国のファンタジー作家、程婧波さんの『夢喰い 少年の夏』の一節を日本語訳したものだった。

三重県に戻ってから、時はもう二度とあの渋谷の息吹をまとった狂った馬ではなくなった。時はここで嘶き、頭(こうべ)を垂れ、穏やかになっていく。

遅れて入室したので事情がわからなかったが、次に同じ部屋にいた高山羽根子さんにも朗読してもらった。
企画が進むにつれて事情が徐々にわかってきた。程婧波さんが笑顔で語るところによると、日本の三重県を舞台にした物語に写真を付けた『夢喰い』を上梓したが、この本を作るにあたり、松山ケンイチのようなモデルを求めて、ついに発見した。日本のような風景の写真は中国で撮影した。日本には初めて来た。三重を舞台にした物語を書いて、初めての来日が三重県で嬉しい。
ポストカードにはあとで程婧波さんからメッセージがしたためられた。(ちなみにメッセージは、中文簡体字と英文の両方で「もっともっと、中国の物語を書いて下さい」)


画像は、程婧波さんのポストカード、糖匪さんが宣伝の為に配っている布(non- exist 不存在日報 指導単位:未来事務管理局と簡体字でプリントしてある)(糖匪さんは畳んで細くして頭に巻いていた)と、東京創元社のキャラクターくらりの宇宙飛行士缶バッヂ。

アメリカで作品が翻訳されることの多い作家の糖匪さんは、新人SF作家を発掘育成したり、中国SFを海外に広め、海外SFを中国に紹介する未来事務管理局の人でもある。
糖匪さんから日本語で小説を書いている作家へのメッセージ。
「日本のSF作家で、中国での展開に興味のある人は作品を読ませて下さい。連絡下さい。メールアドレスを教えます」
(「連絡下さい」とは、インターネットを駆使して欲しいということだろう)
作品は日本語、カバーレターは英語で問題なく、中国に直接連絡するのが不安な人は立原透耶さんがボランティアで間に立つとのこと、立原さんに連絡を。