鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

HAL-CON 2022 の予定

四月十六、十七日に川崎市のサンピアンかわさき(神奈川県川崎市川崎区富士見二ー五ー二)で開催されるはるこん2022のスケジュールが公開されました。
www.hal-con.net

十六日は、十四時からの「日本SFの海外進出・続 Overseas Expansion of Japanese SF(a sequel)」に作家の高山羽根子さん Haneko Takayama、編集者の石亀航さん Wataru Ishigame と一緒に登壇します。
十七日は、十一時からの「勝山海百合の『境界の怪談』 KWAIDAN at boundaries by Umiyuri Katsuyama」で怪談をします。
十四時からの「作家が語る新刊ラインナップ説明会 Author discussion about upcoming line-up publications」で宣伝をします。

どこかのタイミングでサイン会もしますが、時間は調整中です。

参加費は成人が一万二千円ですが、学生(二十五歳未満)は三千円、小学生以下は無料(同伴者が必要)。
アートショーや書籍などの販売、サイン会が行われる場所は参加者以外でも自由に出入りできますので、買い物や見物だけでもいらしてください。

スリランカ医療支援

スリランカSFF作家 VAJRA CHANDRASEKERA が、スリランカの直面する困難への支援を募っている。COVID-19 による死者より、経済問題での死者が上回りそうだという。医薬品が足りないため、手の施しようのない患者や患児がいるのだ。
vajra.me
メディカルサプライのためのクラウドファンディングに匿名で支援をした。塵も積もれば山となる。
www.gofundme.com

スリランカと言えば、紅茶、宝石、カレー、世界遺産、SF作家のアーサー・C・クラークが晩年を過ごした島だ。ウィッキーさん(日本では英会話の人として有名)もスリランカ人。最近ではソナーリ・デラニヤガラが著した『波』(佐藤澄子訳、新潮クレストブックス)も忘れがたい。スリランカ出身で、英国のケンブリッジ大学で学び、オックスフォード大学で博士号を取得した女性が、クリスマス休暇で訪れたスリランカのリゾート地で、夫と幼い二人の息子、両親を津波で失う。二〇〇四年のスマトラ島沖地震による津波だ。友人にその境遇を羨望された女性が、大事なものを一度にすべて失うところから書き起こされるノンフィクション。
www.shinchosha.co.jp
スリランカには行ったことがある。内戦と津波の被害から立ち直りつつある頃で、美しい自然の、歴史のある国だと思った。イスラム教徒やヒンドゥー教徒もいるが仏教徒が多く、ガイドさんが、「タイの観光客は仏さま(仏像)にすぐ触る、なれなれしい」と憤慨していたのを覚えている。「仏さまは、友達じゃない」(仏像に触れたり、勝手に金箔を貼ろうとするタイ人がいるのだそうだ。同じ仏教徒でも、タイとスリランカでは向き合い方が違う)
津波被害後に外資系資本が大量に入って来て、ホテルや観光地は洗練されたが、国民の所得向上にはそれほど寄与していないとあとで知った。
四月十二日、スリランカ政府は対外債務の一部支払いを停止を発表した。一九四八年の独立以来初めてのデフォルト(債務不履行)状態になる。

Kappo 仙台闊歩五月号

第五回仙台短編文学賞プレスアート賞受賞の洸村静樹(こうむらせいじゅ)「帰還する光たち」が掲載された『Kappo 仙台闊歩』五月号(プレスアート)をいただいた。同誌には大賞の大谷努「道の奥には」も掲載。
今号の巻頭特集は「知れば誰かに贈りたくなる 宮城の手みやげ」
www.pressart.co.jp

震災学 vol.16

第五回仙台短編文学賞東北学院大学賞受賞作の大久保蓮「夜を失う」と仙台市長賞受賞作のなつせさちこ「金魚の帯」が掲載された『震災学』vol.16(発行東北学院大学・販売荒蝦夷)をいただいた。
araemishi.cart.fc2.com

第六回仙台短編文学賞は七月から募集開始。選考委員は福島市の詩人和合亮一氏。
sendaitanpenbungak.wixsite.com

「シグナル」一般公開

L・D・ルイスの短編「シグナル」(勝山海百合訳)"Signal" by L.D.Lewis がかぐやプラネットで一般公開されました。
*注意*作中に未成年者を精神的、肉体的に虐待する描写があります。
virtualgorillaplus.com

カバーイラストとデザインは大谷津竜介 Ryusuke Ohyatsuです。

"SIGNAL" by L.D.Lewis / Art and Design by Ryusuke Ohyatsu

原文(英語)の "Signal" はこちらで読めます。
firesidefiction.com