鳥語花香録

Umiyuri Katsuyama's weblog

Participant Check-in の反省と思い出

今年のワールドコン、CoNZealand 事務局から Zoom ミーティングに参加して企画参加者のチェックインをしてくださいと連絡があり、複数の日程の中から近い日付の “Participant Check-in” を予約した。当日の一時間くらいまえから準備をしていたのに、始まってみたらマイクがきちんと接続されていなかったりして、あれ? あれ? wait! wait! と叫ぶことになった。
zoom ミーティングの内容の九割はレクチャーで、英語はよろしくないのでがんばって見聞きしていたが、参加者の一人のもとに大きな猫が寄って来て、それを盛大に撫でまわし始めたのが見えたら集中力が切れた。このミーティングは記録されているので、どこかでこの記録を見る人は、わたしの口が「ねこ、ねこ」と動いているのがわかるだろう。しかしこれでチェックインは済んだのか……心許ない。
去年、ダブリンでのワールドコンに参加した時、一般参加者としてのチェックインが済み、今度は別の窓口で企画参加者のチェックインをしなくてはいけなくて、それはどこかときょろきょろしていたら、スティッチ(アニメ『リロ・アンド・スティッチ』のキャラクター)の小さいぬいぐるみが目に入った。わたしが参加する企画のモデレーターが、「車椅子にスティッチ、不機嫌なブロンド」と自己紹介をしていたのを思い出し、車椅子の女性に、もしもし、恐れ入るがあなたはマリ・ネスさんではありませんかと声をかけると、そうです、もしやあなたは? 我が名はウミユリ、おー! ハローハローと初対面の挨拶をすることになり、彼女がわたしに代わって係の人に何事か説明し、わたしはそうそうと頷き、自分の名前のスペルを言うくらいでチェックインが済んだことを思い出した。
ちなみに、水辺の妖怪について話す "Shape of water " のパネルディスカッションで、マリさんは冒頭「わたし、モンスターとかクリーチャーに詳しくないのに、どうしてモデレーターに指名されたのかわからない」と言い、観客に「名前のせいでは」と言われていた。彼女の姓のネスはネッシーネス湖と同じなのだ。
彼女は小説家で、オンラインマガジンにいくつも掌編が掲載されていた。試しに読んでみると、一見して読みやすい文章で、展開に捻りがあり、内容の半分も理解していないのに、上手い書き手だと感じた。
翻訳同人誌『BABELZINE』vol.1(週末翻訳クラブ・バベルうお)が出ることを知り、ラインナップにMari Ness の名前を見かけて嬉しかった。日本語で読めることの有難さ。(彼女は日本で英語教師をしていたので日本に縁があるのだろう、と仏教的なことを思った)