ずっとまえに買って積んであった台湾の料理本（『蒋公獅子頭』、蒋介石先生は獅子頭――煮込んだ肉団子をお好みであったというような内容）を開いてみたら、馬鈴薯を使った料理が紹介されていて、写真を見て、（日本の肉ジャガだな……）と思ったら、「これは日本料理ではなく、中国華北華南の家庭料理です」と書いてあった。
以下、拙訳。せつやくレシピ。
【材料】
ジャガイモ 三個
タマネギ 半個
豚挽肉 四両（百五十グラム）
氷砂糖 大さじ一
醤油 大さじ二【作り方】
ジャガイモを切る。一口で食べられるくらいの大きさ。
タマネギを切る。
油（分量外、適量）を鍋に入れて熱し、タマネギを炒める。
挽肉を炒めてから、ジャガイモ、氷砂糖、醤油、水（分量外、ジャガイモがひたるくらい）を入れる。弱火で三十分煮て出来上がり。
……出来上がりを想像すると、確かに日本の肉ジャガとは違う味がしそうだ。似ていても少し違うところが、差異を際立たせるのだと思った。
